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Ceramics : 炎

炎の霊妙

やきもの陶芸は「土と炎が作り上げる芸術」と言われます。

やきものを原点とする陶芸が他の造形芸術と最も異なる点は、灼熱の炎を利用して作品制作を行うという点です。現代では、この炎がどのように作用するのかは科学的に解明されていますが、先人達は経験からこの作用を見出しました。

泥や石、または岩の粉砕物に水を混ぜて練り、その粘土質も物を造形に象ります。この過程では割れやすく耐久性もなく何の価値もない物が、ひとたび炎の中でその作用を受ける事により、実用的で美しいやきものに仕上がります。

この変哲の無い粘土で作った物が、炎によりどのような作用を受けるのでしょう。
炎の性質を知り、その作用を理解することは、やきものを知ることに他なりません。


やきものの姿や形が良いとか絵柄が美しいという事は、炎の働きを知らなくても分かります。しかし、陶芸を知るという事は炎の作用を知るという事です。粘土で作られて壊れやすい造形物が猛火乱舞の還元炎、酸化炎の中で赤熱して化学反応を起こして、目映い光を発して名器に変化するその深を理解することこそ、陶芸の知る事です。

陶芸における炎の理解が進めば、やきものの面白さ、奥行きの深さが加わります。

この時の炎は少しの変化にも敏感な反応を示し、やきものに影響を与えます。
同じ窯で同じ土、同じ石を使って同じ温度まで熱しても、熱の上げ方、熱の強さ、炎の性質、冷し方などで異なる結果が生じます。故に、窯を焚くときは窯のなかはもちろん風向きや気圧の変化、湿度にさえも細心の注意を払います。


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