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Ceramics : 素焼、本焼

焼成法

高温の窯の中ので製品に一様に焼成することは、高い技術を要する難しいことです。

焼成は三段階に分かれていて、第一を磁器では素焼、陶器では締焼き、第二を磁器では本焼き、陶器では釉焼きと言い、第三は上絵付品の上絵焼きです。

@素焼、締め焼

成形して乾燥が終った製品を生(なま)と呼びます。生は破損し易く、水で柔らかくなり施釉も困難ですから、摂氏800度ぐらいで焼いた後に施釉します。
この工程が素焼です。

素焼は、坏土に含まれている有機物などが完全になくなるまで焼いて、本焼きの際それらが悪い影響を与えないようにする作業です。素焼により粘土は性質が変化します。この素焼された品は水に浸しても壊れませんが、もう元の粘土にはもどりません。

硬質陶器は摂氏1150〜1250度で、軟磁器は1200〜1300度で最初に焼き固めます。これを締焼きと言います。
素焼も締焼も、熔けて接着する心配はありませんから、裸で積み上げて焼きます。焼き方は酸化炎焼成です。

A本焼
素焼された品に施釉して再び焼成することを本焼きといい、これで白素地製品を完成します。やきものの種類により焼成温度は様々です。


酸化炎・還元炎

やきものの焼き始めは、本体や匣鉢が割れないように酸化炎でゆっくり温度を上げながら焼きます。
これを「焙り」と言います。

酸化炎とは燃焼に必要な空気より多い空気を送って焼く場合の炎のことであり、完全燃焼をするこの炎は酸化炎です。

窯内の温度が十分上昇して、釉薬が熔ける直前に温度を上げずにしばらくそのまま保持する工程があり、それは熟成と呼ばれます。

この熟成工程が終わると還元炎で焼成します。還元炎を作るには、焚口ヘ燃焼空気量よりやや多い割合いの燃料を入れて不完全燃焼させます。

還元炎の状態は空気が不足して燃えている炎であり、炎はやきものが持っている酸素を横取りしながら燃えます。
この時、やきものの中にあった酸化物は還元されるのです。
この焼き方を「せり」または「せめ」と呼びます。

その後、釉薬が熔けた後は中性炎にします。
温度の上昇を抑えて窯の中の温度を均一にして熟成をさせます。この焼き方を「ねらし」「ねり」または「ならし」と呼びます。中性炎とは燃料を完全に燃焼し、余分の一酸化炭素も酸素も含まれない炎のことです。

杯土や釉はわずかに酸化鉄を含みます。
高温の還元炎にやきものが晒されると酸化鉄が分解する状態になり、その酸素を炎が取り去って燃えます。

鉄は還元されて金属鉄となり素地中に生成するガラスに熔けて淡青い色ガラスとなり、磁器の白さを増します。鉄の含有量が多いものは青さも濃くなり青磁となります。

還元炎で焼くべきところを酸化炎で焼いたとすれば、鉄は還元されずに酸化鉄のままです。故に鉄錆色の赤褐色のままでガラスに熔けて、黄色のガラスになります。
中国では宋の時代に既に白磁、青磁が焼かれていたといわれますが、先人はその経験と観察からこの神秘の作用を利用していました。

さらに、焼き上がってから冷却の方法によっても結果が違います。釉薬に結晶釉というものがありますが、この釉薬を焼成後急激に冷却すると、釉中に結晶が生長する時間的余裕がなく、釉はふつうの色釉となってしまいます。艶消し釉も同様であり、これを急冷すると艶のある釉となります。

この原理を利用して一般食器は光沢を出すために急速に冷まします。
しかし急冷にも問題があり、弾力性のない匣鉢はそのために破損が増大するという弊害もあります。

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